【WORK SHIFT】働き方の全ての問いに答えた本
「どんな仕事をすればいいのか」「家庭や生きがいを大切にしたい」
「社会貢献したい」「自分らしく幸せに生きたい」
【WORK SHIFT】を読み終えて、一言でいえばこのような働き方全ての問いに答えてくれた本だと思いました。
久しぶりの本のメモ。あとで読み返せるように簡単にまとめます。
結局何が大切なのか
訳者の「池村千秋」さんが、あとがきでこの本の結論をまとめてくれています。
グラットン教授いわく、未来の世界で幸福な働き方のカギを握るのは、様々な選択肢のメリット、デメリットを深く理解したうえで、自分の道を主体的に選択すること。良くも悪くも会社がキャリアを決めてくれていた時代が終わり、働き方と生き方の選択肢が広がる時代には、それがますます重要になる。
簡単にいえば、どのような人生を送りたいかを深く考え決断する能力を高め、主体的に選択を重ねていこう!ということです。もう少し詳しく見ていきます。
働き方の未来
本の中では、まず「働き方の未来」は大きく変わり、従来の常識を<シフト>させなければならないと言っています。
具体的な従来の常識は以下の3つ。
- ゼネラリスト的な技能を尊ぶ常識
- 職業生活とキャリアを成功させる土台が個人主義と競争原理であるという常識
- どういう職業人生が幸せかという常識
そんな常識を振り返りながら、未来に待ち受ける働き方を「暗い現実」から考えてみます。
(※明るい日々は省略)
暗い現実
- 専門技能を磨きにくくなる(時間に追われる)
- 豊かであることが当たり前となり、いくら所得が増えても満足感を味わえなくなる
→消費をひたすら追求する人生を脱却し、情熱的になにかを生み出す人生に転換する
- ほかの人と触れ合う機会が減る
→幸福感の高さと最も強い関連性があるのは親しい友達がどの程度いるのか
- 同じ会社に5年以上勤める人が珍しくなる(引退時期,高齢者雇用,年金支給の常識も変化)
→高い価値を持つ専門技能を習得する
この本は2012年に書かれた本なので、当然今のコロナ時代は経験していないし、予想もされていません。
ただ、オンラインを活用した働き方、終身雇用がなくなることについては本の中で詳細に書かれていました。
ここから言えるのが、「今の在宅勤務や転職や副業が当たり前になった時代は予想できていた」ということです。改めて偉い人が書いた本から学ぶっていうのは、その知識や考えを吸収できる素晴らしいツールであることが分かりました。
働き方を「シフト」する
以上を踏まえて働き方や考え方をどう「シフト」させていけばいいのか。
ヒントとなりそうな考えを2つまとめておきます。
高い価値を持つ専門技能の3条件
①その技能が価値を生み出すことが広く理解されていること
②その技能の持ち主が少なく、需要>供給であること
③その技能が他の人に真似されにくく(簡単でない)、機械でも代用できない
この3つはよく考えたら普通のことを言っていて、イメージは自分の会社を作る感じです。
会社作るってなったら競合が少なくて需要があって真似されにくいことを選ぶと思います。それを個人単位でも意識していきましょう。
副業という形で新しい分野に乗り出す
急に今ある仕事をやめて起業だー!っていうのはみんな怖いと思うし、0か100かの世界ではないと思います。
今ある仕事を続けて収入を確保しつつ、新しい分野の経験を積む。そこで専門技能や知識、信用を作り、同時に自分の適性を探していく。
読んでいてキーワードだと思ったのが、「自分とは違うタイプの人」です。
同じ会社や同じ友人とばかり接していては、自分の視野、知識は狭くなったままです。
自分とは違うタイプの人をまずは知ることで、こんな働き方があるんだ!というのを知るだけでも見える世界は変わってきます。
これは留学したことがある人ならなんとなく分かる感覚だと思います。
生きるためのお金だけ稼いで、あとは外でお腹を出してのんびり暮らす人もいるんです。夜遅くまで残業して家には帰るだけっていう人とどっちがいいんですかね。
それを考えるのが「WORK SHIFT」だと思います。
言いたいこと
最初の結論でも書きましたが、会社がキャリアを決めてくれなくなった時代に、大切なのは自分で主体的に選択を重ねていくことです。そしてその選択には覚悟が必要になってきます。
どんな働き方、もっと言えばどんな風に生きたいのか。「人、本、旅、筋肉」を通じてもっと真剣に考えていかないといけないなと思いました。