りょーへーBlog

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少しだけ水に興味がある大学院生です。

【LIFE SPAN老いなき世界】老化は病気である

若返りの方法なんてそんな夢の方法はあるのか?

人類の永遠のテーマ「不老不死」についに答えが出た!

ハーバードの教授が導いた答え、アクションプランをメモしておきます。

 

大学院で微生物について勉強しているので、難しい部分も興味を持って読み進めることができました。微生物について勉強しておいて初めてよかったと思えた瞬間でした。

間違いなく今年読んで良かった本にランキングします。

LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界

【大学で使える!】科学者が仮説を実証するとき

1つの仮説を有望とみなせるかどうかは3つの条件で決まる。

1. 厳密に行われた実験結果をその仮説がどれくらい的確に予測できる

しかも何回もその通りにならないといけない

2. その仮説でどれだけ多くの現象を説明できるか

3. その仮説は単純かどうか 

これは老化とは全く関係ないのですが、大学院生として実験を進める際の勉強になりました。

この本のたった一つの主張

一言でこの本をまとめるなら、「老化は病気である。病気なら直す方法はあるし、マウスや臨床試験レベルではもう原因も分かっている。」です。

主張の中には無理でしょ!というのも含まれていますが、あくまで「老化」という観点からなので、絶対に取り入れないといけないということではありません。

若返るための具体的なアクションプラン

①野菜や豆類や全粒の穀物を多く摂り、肉や乳製品や砂糖を控える

私たちが動物性たんぱく質の代わりにもっと植物性たんぱく質を摂れば、全死因死亡率が著しく下がることが複数の研究によって示されています。

動物性たんぱく質はエネルギーの観点で言えば効率がいいのですが、サバイバル回路を作動させるためには植物性たんぱく質が推奨されています。

②食事の量や回数を減らす

これらはサルやマウスを対象にした実験ですでに分かっているそうです。人間では倫理的な問題で長期間の実験はできていないが、宗教的な理由で断食をする人たちの寿命は長いことが分かっています。そもそも肥満の人が多い、つまり現代の食生活は意図しなくても食べすぎてしまう傾向があります。なので一日一回、多くても二回に減らしましょう。

また、同じ食事量でも例えば夜ご飯を早めに食べて、朝ご飯を遅く食べるなど食べない時間を取るのが効果的です(理想は16時間!)

 

要するに、植物や特定の栄養素を不足させること自体が大切なのではなく、鍵を握るのは、サバイバル回路によってコントロールされる「ホルミシス」のプログラムを発動させることです。

③適度な運動をする

健康を増進する遺伝子を一番多く活性化したのは「高強度インターバルトレーニング(HIIT)」です。特に高齢者の被験者ほど、活性化効果が大きかったです。

じゃあ断食と運動を組み合わせたら、寿命は長くなるのか。答えは間違いなくその通りです。

日常生活の中でも階段を使ったり適度な負荷をかけていきたいと思いました。

④快適とはいえない温度に身をさらす

寒さに身をさらすことで長寿遺伝子を働かせることができます。

あえて寒い地域に行く、夜寝るとき少し寒いと感じるくらいにする。その逆にサウナも一週間に一回の人よりも、毎日行くほうが効果は高いです。

もしアスリートなら、局所的なアイシングや冷水浴のような比較的安価な冷却療法であっても、全身冷却療法に匹敵にする生理学的・臨床的効果のある事を知っておくと良いです。

サウナと寒い所最高!ということですね。

⑤特定の物質を摂取する(100%効果は実証されていない)

・抗老化薬としてのメトホルミン

・Sir2酵素を活性化させるレスベラトロール

→赤ワインにも含まれている

NADを増加させるNRとNMN

NMNは人間内の細胞内でもつくられているし、アボカド、ブロッコリー、キャベツなどにも含まれています。

 

サプリメントとしてはまだまだ高いし、まだまだ効果が100%あるとは言えない段階です。いきなりこれから実践するよりも、まずは今日からできる食事や運動からしていくべきだと感じました。

まとめ

いくつか適当に抜粋しながらメモをしておきました。

簡単にまとめると、食事のカロリーを抑え、動物性アミノ酸を減らし、もっと運動して、サウナに入って、寒さの中で活動する。

【絶対ダメ!】老化につながる行動

タバコやアルコール、加工肉などがまず挙げられていました。

加えて画面の前で長時間椅子に座って過ごすこともです。

座ることは喫煙と同じくらい有害だという研究者もいるくらいです。

一番大切なこと「長生きしたら何したい?」

ここまでまとめてみて、「そんなに我慢してまで長生きしたくないよ!」という人がほとんどだと思います。

でも、「急いでいる人は困っている人を見て見ぬふりをする」という実験の話を聞くとほんとに納得してしまいます。

時間があるときこそ、人間は格段に人間らしくなるということです。

 

もし生きる時間が数年単位で増えるのなら、自分は何をしたいだろうか。

最後の最後でも根本的な問題について考えさせられる本でした。